江田船山古墳

玉名郡和水町所在。

江田船山古墳

国指定史跡。

5世紀末から6世紀初頭の築造。

全長約62メートル、後円部径約41メートル、高さ約10メートル。

前方部幅約40メートル、高さ約7.5メートルの前方後円墳。

江田船山古墳

造り出しが左右くびれ部分にあり。

幅約7.5~13メートルの周濠が確認されている。

古墳の周りには武人の石人が配置されている。

同じく石人を配置する岩戸山古墳は筑紫君磐井の墓とされており、

江田船山古墳も筑紫君に関連する一族であった見方が強い。

被葬者は3人であったとの研究結果が出ている。

出土品は

銀錯銘太刀・金銀錯竜文鐶頭太刀・銀荘鐶頭太刀・刀剣類・銅鏡・玉類

金鐶・耳飾・冠帽類・甲冑類・馬具類・銅鐶鈴・須恵器など。

銀錯銘太刀には75の銘文が刻まれていた。

台(治)天下獲□□□鹵大王世、奉事典曹人名无□(利ヵ)弖、八月中、用大鉄釜 并四尺廷刀、

八十練、□(九ヵ)十振、三寸上好□(利ヵ)刀、服此刀者、長寿、子孫洋々、得□恩也、不失其所統、作刀者名伊太□(和)、書者張安也

「天の下しらしめしし、ワカタケル大王の世、典曹に奉事せし人、名はムリテ、八月中、大鉄釜を用い、四尺の廷刀をあらわす。

八十たび練り、(九)十たびうつ。三寸上好の(刊)刀なり、この刀を服する者は、長寿にして子孫洋々、恩を得るなり。そのすぶる所を失わず。刀を作る者、名はイタ(ワ)書するのは張安なり。」

(東京国立博物館)

江田船山古墳出土品として一括して国宝に指定されている。

後円部に横口式石棺が出土している。

江田船山古墳

江田船山古墳

入口の両側に2枚の切り石を並べ羨道としている。

江田船山古墳

江田船山古墳

石棺内部や縄掛け突起の一部に朱色の塗料が残っており

石棺全体が朱でおおわれていたと推測される。

平成元年に石室見学施設が整備され

現在はガラス越ながら自由に見学できる。

江田船山古墳

                             古墳参へ/朱鳥へ

~編集後記~

早朝、小雨の降る中の見学でした。

かの有名な江田船山古墳がそこにある!!
と思いつつ、ほかの古墳を先に見学(笑)
すごい古墳のわりに意外とこじんまりとした印象。
見学用の扉はすごく重厚な割に鍵なしスタイル。
ウェルカムな熊本最高です!

中はかなり曇っててガラスが結露。
しかし、結露対策としてちゃんとワイパーが設置されてあります!!

なんだかおもしろくって。。

でもすぐ結露する上にフラッシュをたくとガラスに反射して映り込んでしまう。。
三脚いったなぁ~と後悔。
石室の写真はどれも駄作ですが雰囲気だけでも味わってもらえればと。

銘文はざっくりいうと
天皇に仕えた○○という人がいてその子孫は繁栄して長寿であろう、
これを掘ったのは▲▲でこの文を書いたのは◎◎である、みたいな文です。

すごい歴史を紐解く文らしいのですがその分野は明るくないのでそっとしときます(笑)

埼玉古墳群のワカタケルのほうが身近に感じたかなぁ。

あと、この古墳公園に入る前に馬鹿でかい石人レプリカがあるのですが
その時はうわー江田船山古墳だ、石人だ===!と
テンション上がってて気づかなかったんだけど
彼が掛けてるたすきの意味・・??

(2019年1月訪)(2020年12月記)

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